【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「水嶋くん?」


その動きになんだか不安になり、彼の名前を呼んでみる。


「あー...プールはまた今度にしようかな」


少し懐かしさや寂しさを感じているようなそんな目をしている。


「本当は急に学校案内を頼んだのも、プールから離れるためだったんだよね。

水泳は小さい頃からやってたし、この高校でもやりたいと思ってる」


小さい頃、それは幼稚園や保育園の頃からやってたのかな。


それを今でも続けているのなら、思い入れも相当強いものだろう。


「だけど今は始める時じゃないから。前の学校でも憧れて入部したものの、退部という形になってしまったし。

それに海が一人になるからさ」


「ほんとブラコンだよね」と照れたように頭をかく。


その言葉を聞くと、初めて海くんに会った時のこと、そして今朝の嬉しそうな水嶋くんの表情が浮かぶ。


笑った顔がそっくりで、お互いが大切に思っているのがとても伝わる。


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