【更新停止中】家政夫くんの攻略法
「んーんん...どうしたものか...」
両手で重たい頭を支え低く唸る。
「ごめん、僕の解釈間違えてる?」
「あっ、ううん。そこは完了の「り」であってる」
「よかった。ありがとう」
古典の時間に、こそっと尋ねる水島くんは悪戯っぽく笑う。
すでに問題を解き終えたわたしは、シャーペンをくるくると回してまた思考の世界に入る。
古文漢文だけは中学生の頃から得意で、今日の古文の問題も一通り終えた。
どうやったら、右京くんは水嶋くんの前でも笑ってくれるだろうか。
少なくともわたしの記憶の中では、右京くんはいつもむすっとした顔をしてる。
水嶋くんは転入して間もないから、右京くん人見知りしてるのかな?
んー...だとしたら、仲良くなってほしいなあ。
だってこうやって知り合えたのも何かの縁。
二人、それぞれのいいところを知ってるわたしとしては仲良くなってほしい。