【更新停止中】家政夫くんの攻略法
彼もまた驚きの表情を浮かべるも、すぐにペンを動かし、ほんの数秒経つと席を立った。
そのままわたしの元へまっすぐと歩いてくるので、ドアにしがみついていた姿勢を正す。
「どうかした?」
いつもの優しい、落ち着く声が降ってくる。
「レジュメ...もう、いいの?」
「あ?ああ、別にいいよ」
本当に大丈夫なのか、そうでないのかわからない曖昧な様子。
...きっと彼はわたしがいるのに気づいて、ささっと済ませてしまったのだろう。
ほんと...優しいなあ、もう。
「何か用があってきたんだろ。次、物理だから早めに言ってくれると嬉しいんだけど」
「あっ、ごめん。えっとね」
物理の授業は物理教室と呼ばれる場所に移動しなければならないのだ。
物理ってよく実験やるから。