【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「今日、勉強会しようと思うんだけど、どうかな。あ、まず試験期間なのに家政夫のお仕事」


「坂口ー。行くぞー?」

「おお」


会話の途中で右京くんの友達かな、大きな声で呼びかけられる。


彼に会うまで、彼を眺めるまでは何を話して、何を聞くか決めていたはずなのに。

どうしても距離が近くなると言葉に詰まる。


だってかっこいいんだもん。


「まず今日の勉強会の件はわかった。どうせメンツは福島だろ」


右京くんはわたしの質問に的確に答え、メンバーについて口を挟む隙もない。



「そして試験期間でも一応家政夫の仕事は続ける。もし危なくなったら、その時は直前に休みもらうかもしんねえけど...」



一度言葉を区切ると、ポスンと自分の頭に重みが加わったのがわかった。


わ...。



「とりあえず、俺も頑張るから」


少し目線を上げると、少し頬を赤くしている彼を見つけた。


”俺も”ってことは「がんばれ」って言ってくれてるのかな。


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