【更新停止中】家政夫くんの攻略法
少し勝手な自己解釈だけど、彼の大きな掌から熱とともに思いのようなものを感じ取ったきがする。
「また、今日の放課後な」
早口にそう言うと、彼は友達とともにわたしから離れて教室を出て行った。
頭の上に残ると暖かさ。
耳に残る心地よい声。
目に残る、アーモンドの形をした綺麗な目。
数々の余韻を残していく彼は、わたしに大きな影響を与える。
「ああっ、またお昼ご飯誘うの忘れちゃった!メンバーの詳細...は、後でいっか」
右京くんのA組の教室の電気が消え、それとともに次の授業が始まるのだと自覚し慌てて自席に着く。
...それにしても試験期間に、右京くん家に来てくれるんだ。
美味しいご飯も食べられて、勉強とかも教えてくれるのかな。
あっ、でもさすがに21時までは申し訳ないから早めに帰ってもらおう。
「...あー、今日は23日なんで出席番号23番...中村。前に出て解くように」
「へ?」
考え事で頭がいっぱいな時に限って、こういうのって当たるんだよね。
うう...しかも宿題で解けなかったやつだ...。
この数分後にクラスの皆から哀れみの目を向けられてしまった。