【更新停止中】家政夫くんの攻略法
《お待たせして申し訳ありません。こちら坂口家政婦紹介所です》
先ほどとは打って変わって、落ち着いた綺麗な女性の声。
「あの...中村と申します」
電話の向こうの会話、一人は坂口くんの声のように感じた。
まさかと思いながらも、控えめに自分の名前を名乗る。
《なかむら...中村...小春様ですか?》
「...はい」
《先ほどの会話、お聞きになられました...よね》
半分確定の言葉に苦笑で返す。
《申し訳ありませんっ!クレームのお電話ですよね》
「いや、そんなクレームだなんて」
《いえいえ、こちらのスタッフが大変失礼いたしました》
クレームという冷たい響きに少し動揺する。