【更新停止中】家政夫くんの攻略法
「おにいたーんっ」
「炯太くん?!」
わたしの隣で、フェンスにしがみついたまま大きな声を出す。
「おれがあないするーっ」
あない...案内?
炯太くんはそう言うと、まっすぐに走り出した。
坂口くんがいる道は、あの子の帰り道だから迷いはしないと思う。
しかし心配なので、わたしも後を追うが視界が傾く。
「...なんでこんなとこに穴なんか!」
浅く小さな穴につまずき、前にこける。
「それ、おれたちがほった...」
「えっ」
後ろを振り返ると、靖太くんが瞳から涙をこぼしそうな勢いで立っていた。
「何しようとしたの?」
「ぷーるつくろって...」
「そ、そっかー。ごめんね、邪魔しちゃって...」
プールって、もう秋なのに...。
ああ、だからバケツで水運んでたのね。