これでも一応女です。
「見つけた」


上から声が聞こえた。

聞き慣れた声。

大好きな人の声。

「慎っ!!」

俺は慎に抱きついてた。

「ど…こ行ってたんだよ…。ひと…りで怖かった…んだからな…」

「ごめん。……棗、こっち向け」

「は…?」

上を向いた途端。

唇は慎に塞がれていた。

「怖いなら怖いって言えよ?」

「は!?こっ怖くないし!は…早く出よ?」


< 150 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop