『仰せのままに、お嬢様』《完》
「やっ………」


デート!? って、さっき
幹生君がそんなこと言った
から真似してるの?


ボッと、頭の中が弾けた
みたいになる。


ていうか楓さん、どうして……!?


「ゆ、指っ……」


言ったのとほぼ同時に、
楓さんの指はあたしの頬の
唇に近い所をスッと撫でて、
離れていった。


(へ………?)


わけがわからずポカンと
するあたしに、楓さんは
指先をチラッと見せて
教えてくれる。


「ソースがついておりました」


「そっ………」


ソース? 

じゃあそれを、
とってくれただけ?


「あ…………」


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