『仰せのままに、お嬢様』《完》
それどころか楓さんが来て
くれなかったら、今頃本当に
あの車に乗せられてたかも
しれない。
むしろ感謝してるくらい
なんだけど、なんか楓さんの
態度は、かなり落ち込んでる
ように見えた。
「いいえ。
お時間になってもおいでに
ならなかった時点で、すぐに
連絡を取るべきでございました。
私がご連絡差し上げた時には
すでに応答がございません
でしたゆえ、直接参上する
という非常手段を取る
ことになってしまい……」
「……非常手段?」
「はい。リリカ様は、私は
校門前には姿を現さない
ようにというご要望で
いらっしゃいました」
_
くれなかったら、今頃本当に
あの車に乗せられてたかも
しれない。
むしろ感謝してるくらい
なんだけど、なんか楓さんの
態度は、かなり落ち込んでる
ように見えた。
「いいえ。
お時間になってもおいでに
ならなかった時点で、すぐに
連絡を取るべきでございました。
私がご連絡差し上げた時には
すでに応答がございません
でしたゆえ、直接参上する
という非常手段を取る
ことになってしまい……」
「……非常手段?」
「はい。リリカ様は、私は
校門前には姿を現さない
ようにというご要望で
いらっしゃいました」
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