『仰せのままに、お嬢様』《完》

３ 御曹司、暗躍す

　　　　　☆☆☆☆☆



｢そう言えば、この間
会社に遼人君が来たよ｣


夕食が終わって、今日は
珍しく早く帰宅したパパと
リビングでくつろいでる時。


いきなりパパがそう言い
出して、あたしは飲んでた
紅茶でむせそうになった。


｢か、会社に？　どうして？｣


遼人さんが大学に来たのは
三日前。

あれ以来、家にも大学にも
姿を現すことはないんだ
けれど……。


｢自分に頼らず楓君を呼んだ
ことが不服だと言ってなぁ。

楓君の任期はいつまでなのか
とか、色々聞いてきた｣


｢………………｣


はぁ……特大のため息が
出ちゃう。


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