『仰せのままに、お嬢様』《完》
「あたしやっぱり、遼人
さんとは性格が合わないん
だよ……」


歯切れ悪くそう答えると、
パパも腕を組んで、『そうかぁ』
とくぐもった返事をした。


なんとなく、微妙な空気が
流れるリビング。



……この時のあたしは、
まだ知らなかったんだ。


あたしの知らないところで、
ひそかな思惑が揺れ動いてた
なんてことは――…。





     ☆☆☆☆☆


_
< 143 / 364 >

この作品をシェア

pagetop