『仰せのままに、お嬢様』《完》
すると楓さんはニコリと
微笑んで、


「それはよろしいですね。

鴨井様、ぜひご一緒に」


「いや、でもやっぱ悪い
ような……」


「レディのお誘いを断る
ものではございませんよ。

さあ、参りましょう」


結局あたしと楓さんで
押し切って、幹生君も
一緒に来ることになった。


リビングに入ると、朝子さんに
三人分のお茶の用意を頼む。


「三人? あれ、奥様は
お出かけじゃなかったっけ?」


キョトンとする幹生君に、
あたしはクスッと笑って、


「楓の分だよ。

楓、食事は別だけど
ティータイムだけは一緒なの」


「へぇ、そうなんだ」


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