『仰せのままに、お嬢様』《完》
「何を今さら。両家の間で
昔そんな話が出てたって
ことは、リリカちゃんも
知ってるだろ?

そして君は今、講師まで
つけて積極的に社交界デビューを
目指してるじゃないか。

それならぜひ、俺とのことも
積極的に進めた方がいい。
そう思って、俺から話を
したんだ」


「遼人さんが……!?」


「そうなんだよ。
何度となくわしの所へ来て、
ぜひにと言ってくれてなぁ。

正直わしはもう諦めてたん
だが、当の遼人君がそう
言ってくれるならと思ってな」


ニコニコ顔で頷くパパ。

伯母様も、


「まだ若い二人だから、
先がどうなるかは
わからないけどね。

でもお似合いですもの。
改めてそういう目で見れば、
うまくいくんじゃないかと
思うのよ~」


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