『仰せのままに、お嬢様』《完》
たっぷり数秒遅れで抱き
抱えられたんだと気づいた
あたしは、途端にパニック。
楓さんの腕の中でバタバタ
もがきながら、
「な、何してるの楓っ!?」
「転倒しては危険でございます。
お部屋までお運び致しましょう」
「も、もう大丈夫だよ!
一人で歩けるってば!」
「いいえ。ご自分で思われて
いる以上に、ショックを
お受けになっているのでしょう。
無理をなさってはいけません」
「でもっ………」
……こ、こんなの恥ずかし
過ぎるよぉっ~っ。
楓さんにお姫様抱っこされて……
体すっごいくっついてるし、
それに、顔が近い……!!
_
抱えられたんだと気づいた
あたしは、途端にパニック。
楓さんの腕の中でバタバタ
もがきながら、
「な、何してるの楓っ!?」
「転倒しては危険でございます。
お部屋までお運び致しましょう」
「も、もう大丈夫だよ!
一人で歩けるってば!」
「いいえ。ご自分で思われて
いる以上に、ショックを
お受けになっているのでしょう。
無理をなさってはいけません」
「でもっ………」
……こ、こんなの恥ずかし
過ぎるよぉっ~っ。
楓さんにお姫様抱っこされて……
体すっごいくっついてるし、
それに、顔が近い……!!
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