『仰せのままに、お嬢様』《完》
「ねぇ、楓――…」
あたしは自然と楓さんの
名前を呼んでいた。
そして、前々から聞きたいと
思ってたことを尋ねてみる。
「楓はどうして、あたしに
こんなによくしてくれるの?
執事だからって言えば
それまでだけど――でも
楓がこの家に来たのは、
まだ最近でしょ。
それなのに、どうして
こんなに熱心につくして
くれるの?」
「リリカ様―――…」
楓さんがマジマジと目を
見張った。
ものすごく意外なことを
聞かれた、っていうような顔。
……あれ、やっぱりこの
質問、変だったかな。
だからそれが執事なんだろ、
とか笑われちゃう?
_
あたしは自然と楓さんの
名前を呼んでいた。
そして、前々から聞きたいと
思ってたことを尋ねてみる。
「楓はどうして、あたしに
こんなによくしてくれるの?
執事だからって言えば
それまでだけど――でも
楓がこの家に来たのは、
まだ最近でしょ。
それなのに、どうして
こんなに熱心につくして
くれるの?」
「リリカ様―――…」
楓さんがマジマジと目を
見張った。
ものすごく意外なことを
聞かれた、っていうような顔。
……あれ、やっぱりこの
質問、変だったかな。
だからそれが執事なんだろ、
とか笑われちゃう?
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