『仰せのままに、お嬢様』《完》
「大丈夫だよ。楓の話を
聞きたい」
眠気なんてもう、どこかに
吹き飛んじゃってる。
楓さんは一瞬、迷うように
黙り込んだ。
だけどすぐにその迷いは
消え、再びまっすぐに
あたしを見下ろすと、
「では、お話しいたしましょう。
どうぞ、他愛もない昔話だと
思って、お聞き下さい――」
☆☆☆☆☆
_
聞きたい」
眠気なんてもう、どこかに
吹き飛んじゃってる。
楓さんは一瞬、迷うように
黙り込んだ。
だけどすぐにその迷いは
消え、再びまっすぐに
あたしを見下ろすと、
「では、お話しいたしましょう。
どうぞ、他愛もない昔話だと
思って、お聞き下さい――」
☆☆☆☆☆
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