『仰せのままに、お嬢様』《完》
「じゃあ……
行かなかったんだ?」


「はい。

私はお屋敷でお待ちします、
恐れることは何もござい
ませんとお話しし、三人を
お見送り致しました。

坊ちゃまもご不安そうでしたが、
納得しておいででした。

しかしその道中、一行は
ハイウェイで事故に遭われ……

皆様、お戻りになることは
ございませんでした」


「………………っ!!」


……どこかで嫌な予感は
感じてた。

前にも、イギリスで仕えて
いた一家は不慮の事故で
没落した、って聞いてたし。


だけどハッキリと言葉で
聞いて、胸が破れそうな
くらい締め付けられる。


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