『仰せのままに、お嬢様』《完》
「幹生君、さっきあたしが
時間聞いた時、まだ1時20分
だって言ってたよね?」
「ん? …ああ、うん。
で、今は1時45分――」
幹生君が腕時計を見ながら
答えると、楓は幹生君に
軽く頭を下げて、
「鴨井様。失礼ながら、
どうやらその時計は少々
遅れているようでございます。
ただ今の時刻は、
14時10分でございます」
「えぇっ?」
大きな声を上げる幹生君に、
スッと自分の腕を伸ばす楓。
その腕時計の指す時刻は、
たしかに14時10分だった。
「うわぁ、ごめん。この時計
こないだ止まったんだけど、
もしかして電池切れじゃ
なくて故障かなぁ。
なんか時々、調子悪い
みたいなんだ」
_
時間聞いた時、まだ1時20分
だって言ってたよね?」
「ん? …ああ、うん。
で、今は1時45分――」
幹生君が腕時計を見ながら
答えると、楓は幹生君に
軽く頭を下げて、
「鴨井様。失礼ながら、
どうやらその時計は少々
遅れているようでございます。
ただ今の時刻は、
14時10分でございます」
「えぇっ?」
大きな声を上げる幹生君に、
スッと自分の腕を伸ばす楓。
その腕時計の指す時刻は、
たしかに14時10分だった。
「うわぁ、ごめん。この時計
こないだ止まったんだけど、
もしかして電池切れじゃ
なくて故障かなぁ。
なんか時々、調子悪い
みたいなんだ」
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