『仰せのままに、お嬢様』《完》
「遼人君が……まさか
そんな……」


パパはまだ信じられないと
いう顔で、ブツブツと呟いてる。


でも、実際に今日の楓と
遼人さんの衝突を見てる
ママに押されて、とりあえず
遼人さんに電話をしてくれる
ことになった。


楓に会ってたり何かをしたり
してるなら、家にいない
かもしれない。

そう思ったんだけれど……。


「家族揃って家にいたぞ。

もう1時過ぎだ。全員
寝てて、寝ぼけてた。

だが、変わったことは何も
ないそうだ」


電話を切ったパパのセリフは、
あたしの予想を裏切るもの
だった。


「そんな……」


それじゃあ、楓と遼人さんが
一緒にいないことは間違いない。


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