優等生が惚れた女

オトモダチ





あたしは朝が弱い。



目覚ましを3つセットしても最終的には、健に起こされるのが日常茶飯事。


そして今日も



「寝てるだけだとデブまっしぐらだぞ。歩多羽密。」



……視界がまだ定まらないが、目覚ましと共にそんな言葉が聞こえた。




「………健。」

焦点が合っていくと徐々に意識を取り戻していく。



………



………



「今何時!?」


「8時。」



遅刻だ!!


あり得ない!!

あたしは制服を即座に着替えて平然と笑う健にげんこつ一発やってから、朝ごはんを食べた。




「あんたはいつも行動が遅いけれど…こればかりはテキパキしてるわよね。」



ドタバタしているあたしに向かって、見直してるのか、馬鹿にしているのか分からないが

お母さんがそう言った。




「行ってきます。」





あたしの生活は鈍さが表れている。



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