優等生が惚れた女
あたしはその後、片瀬君と一緒に登校した。
なんとか間に合ったこの学校。
だが、片瀬君と一緒でいるだけで、あたしは……大変な事になる。
「片瀬君、ちょっと用事あるので先行ってて下さい。」
うま〜く流せるかなって思ったけれど
「何? 一緒に行くけど。」
しぶとい…。
この人は自分に自覚は無いのかな?
「片瀬君、知ってます?片瀬君といると大変なんですよ?」
「なんで?」
「片瀬君と話しただけで噂が立つんです。 アイツは片瀬君を狙ってるって。だから、昨日の帰りも凄く危険性があったんです。」
長い沈黙。
……なんか変なこと言った?
あたしは自分の身を守るために言ったまでのこと。
静かな空気の中、片瀬君が口を開いた。
「そんなの言わせておけばいい。早く行くよ。」
突然
腕を掴まれ、どんどん廊下を渡っていく。