優等生が惚れた女
片瀬君の一言で一つの誤解は免れたが
また…新たな問題が浮上した。
お昼休み、あたしは夕陽と一緒に食べようと、机を並べていた時
目の前にはヤンキーと優等生がいた。
「よぉ、友達。」
ニヤニヤする中居君は何を考えているのか全く分からない。
夕陽もあたしの隣に立って会話に入ってきた。
「お、今をときめく優等生とヤンキー。」
「いいね。そのベタな褒め言葉。」
と中居君は夕陽に向かって親指を立てる。
その中居君がまた可笑しな発言をした。
「今日はお友達水入らずで、この4人でお弁当を食べましょう!!」
この一言が
教室の空気を一変させた。
「中居、ふざけんな。俺は教室では食べねぇんだよ。」
「じゃあ、教室以外の場所ならいいんだ。よし。お前ら2人も付いてこい。」
2人はスタスタ教室を出ていってしまった。
夕陽と顔を見合わせる。
「ヤンキーに断ったら、一発やられるかな?」
「冗談よしてよ。」
笑えないジョークで一気に目が覚めた。
……渋々付いて行った。