優等生が惚れた女



あまり近くもない遠くもない距離で付いていくあたしたち。


どこに行くんだろう?


あたしは付いていくしかなくて、人目の多いところだったら嫌だな。とか考えていた。


でも、予想とは全然違っていて、あまり人が通らない学校の中庭に着いた。


片瀬君って…こんなところで食べていたんだ。


そういえば…お昼になると中居君も片瀬君もいなくなっていた。



……ここで食べていたんだ。


「さっ、飯食おうぜ。」

中居君の一言で一斉に座った。


お弁当の中身を開ける。


「うわぁ!!蜜のお弁当超かわいい!!」


隣で夕陽があたしのを見てそう言った。


あたしも見て驚いた。


普段はあたしが弁当を作っているが、今日は寝坊をしてしまったため、お母さんに作って貰っていた。


色鮮やかな野菜に星の形をした人参とか…



あたし…こんな料理出来ないよ…


普段のお弁当はとても質素である。

日の丸弁当並みに…


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