優等生が惚れた女
―――――…
「お前さ、意外と馬鹿なんじゃねぇの??」
「いや!!あたし絶対に中井君にだけには言われたくない!!」
約束通りずっと中井君にノートと教科書を見せているつもりなんですが
中井君が教科書の問題文をすらすらと解けている。
認めたくないけれど
…あたしよりも。
なぜ!? あたしは毎日必死に勉強しているのに、なぜ!!??
「普段授業に出てない中井君に負けるなんて……」
「だってしょうがねぇじゃん。俺学年2位だし。」
「ふーん…学年2位ねぇ。それじゃあ馬鹿って言われるのも当然……って、えっ!?うそ!?」
が、学年2位!?
中井君が!!
あの学年トップの片瀬君の次に頭が良いの……??
「ヤンキーなめんなよ☆」
満面の笑みで自慢気にあたしに言う中井君にあたしは落胆してしまった。
驚きと悔しさが交わった感情。
サボる事が多い中井君に適わず、あたしは……
情けない…。