狼様の愛のカタチ理論




「…お前の顔、同じ顔のくせに憎いぜ…」



右汰さんがそう言うと、左汰さんは反らしていた瞳を私にあわしてフワリと笑う


あ…笑った顔、格好いい…


「仲良く、なら…沙優様は俺達の事は名前だけで呼び、敬語はお止め下さい」


「…え、いいんですか?」

「はい」


「右汰さんも?」


「す…好きにしろ!」


う、嬉しい!なんか、数十分前は変わったやつら!


なんて思ったけど、話せば…優しくて、いい双子だ…




「じゃあ、よろしくね!右汰!左汰!」


両手を差し出すと、少し遠慮がちに二人が私の手を握り返してくれる




.
< 113 / 550 >

この作品をシェア

pagetop