狼様の愛のカタチ理論





重い沈黙とは、また違う


お互いが、お互いに別のことを考えている沈黙が数分続き


やっと口を開いたのは呉羽だ





『…扇李』


『…なんだ』


『俺達、王が迎える花嫁はどーゆうのがいいんだろうな』


『……………』


『ただ、美人で礼儀が出来る女か?』


『………』

『多少、容姿は駄目でも性格がいい女?』

『…………』

『それとも、ただ子孫繁栄のため、健康な身体の女?』


『…………』


『身体の相性がいい女?』


『………』


次々に出る言葉を扇李はただ聞くだけで、何も言わない


『ただ、流れにまかせて最後の最後まで花嫁を切って、最終的には老役達に無理矢理えらばれた、性格が悪い、偉そうな女か?』



言い終わると"ふっ"と鼻で笑い、呉羽は長い髪を軽く一つにたばねる




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