狼様の愛のカタチ理論






目の前に座ると、その狼が凄く大きいことがわかる



「そっか…あ、なら私の事知ってる?」


一応、扇李の花嫁だし狼一族の人なら私を知っていても可笑しくないはず。そんな私をみて狼は頷く



「そう、あの、もしかして私の言葉はわかるけど話せないの?」


再び頷く狼



話せないんだ…言葉が分かるくせに…


でも、そう言うことならこの狼は扇李の一族で、私とは初対面ってことか


「私、沙優って言います。えっと…よろしく」



狼の目の前にしゃがみ込むと、狼は少し考えるような顔をして私に頭を下げた


「君は、なんて言うの?あ、てか元の姿には、なれないの?」


元の姿なら会話が出来るし、扇李と同じ一族なら花嫁として顔くらいみたい…


けれど、私とは対照的に狼は横に首をふる



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