狼様の愛のカタチ理論
あれ…?
今の………頭の中がグルグルと回り、私の頭に消えかけていた記憶が蘇る―…
『大丈夫だよっ、私が助けてあげるから』
昔、まだ私が小さい頃
お父さんとお母さんで、雪山に行った時の記憶―…
『暖かい』
わたしは、あの時―…
クン?
「え?」
手を止めて呆然とする私に狼さんは不思議そうな瞳で私をみつめる
「あ…ごめん」
なんだろう、今の…
私…前にこの狼に会ったことがあるの?
まさか、なになの、この感覚…
わからない、意味が分からない。
あの記憶は、なに?
そう頭で考えていた時だった
「沙優様?」
「?」
遠くから私を呼ぶ声に身体がびくつく
「あ…」
左汰?
そうだ!私、右汰達と待ち合わせしてたんだ!
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