狼様の愛のカタチ理論



これ、扇李のだ。


「……」


じゃあ、やっぱり扇李が運んでくれた?全く、こんなことまでして…


「……ふっ」


だけど、自然にこぼれる笑み


扇李ってば、後でお礼を言わなくちゃ


そう思いベッドから立ち上がり扇李の羽織りをたたみカーテンをあけるとドアを三回叩く音がする



「え?」


あれ、左汰?いや、まさか。だって左汰は右汰の所だし、いつもならノックをしてすぐに入ってくるはず


なのに、ノックをしたきりドアは開かない。そうなると左汰じゃない



「あの…どうぞ」


誰だろう、恐る恐るそう言うとドアが開きそこにはサイさんがいた





「あ…サイさん!」

「おはようございます、沙優様」


ペコッと頭をさげて、何やら箱を手に部屋に入ってくる



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