狼様の愛のカタチ理論
この感触…私の身体は覚えてる
扇李に抱かれたあの日と同じだ―…
生暖かい感触がして、少し痛みが走った感覚に、身体がビクッと跳ね上がる
「ちょ」
さ、さすがに、これ以上は…無理っ!
「や、やめ」
「断る」
「せん…り」
「我の匂いがついて右汰に避けられるのが嫌だと?そんなの、我は認めない」
「…んっ」
だんだんと、私に触れる行為が激しくなっていく
なんで、こんなっ
こんなことをするの?なんで、いつも余裕な顔をしてるくせに、右汰がどうのなんて…言うの?
意味がわからないよっ
意味が…わから…い
………って……
ふと、私の頭にある言葉が浮かぶ
もしかして、扇李ってば……
「焼きもち妬いてるの?」
「………」
右汰の匂いが気に入らないから自分の匂いつけるとか
右汰に避けられたくない、そう思えば認めないなんて言うし
こんな格好も、右汰の匂いが臭いって言ったからで…
扇李を見れば、私の首筋に顔を埋めたままピクリと身体が止まっている
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