狼様の愛のカタチ理論
もちろんサイさんも、勉強したいと言う私に不振な顔をしたけど、心よくオーケーをしてくれてここに連れて来てくれた
「沙優様、頑張りますね」
説明を終わると、真剣に頷いていた私を見る
「え?」
「天界に来た当時は、勉強はこんなに一生懸命じゃなかったです。なのに今は自らそれを望むなんて、扇李と何かあったのですか?」
「……」
何かを言わせたいのか、怪しさを含めた笑いに少し顔が赤くなる
「べ、別に…な、なにもっ」
「何も、ですか?」
「さ…サイさんっ」
「最近、扇李が怖いくらい機嫌がよろしくて。特に2日前からいきなり」
「……」
「なにかあったんですか?と、言うより何がありました?と聞きます」
「…~っ」
もう、何かがあったのは確実なのか
「べ、別に」
「別に?ですか?…扇李と同じことを言いますね」
ピクリと動かしていた手が止まる
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