狼様の愛のカタチ理論





「好きに?別になる必要なんかない」


「………は?」


予想外の言葉に私はびっくりする


好きになるつもりなんかないけど、なにそれ…



「俺は一族のために嫁が必要だ。だからお前はただ、俺の花嫁で子供を産めば好きなんて感情はいらぬ」


「…………え?」


鈍器で頭を強く殴られたようだ


子供を産めば、感情なんていらない?


もしかして…


「最初からそのつもりだったんですか?」


「それ以外になにがある。俺の子を産めるのは印を持つお前だけだ。たまたま出会えた俺は運がいい」


やっぱり…私をそのために?


そうだ、冷静に考えたらおかしいはずだ

彼が私なんかを花嫁だけにするわけがない


子孫繁栄、そのために私を利用するんだ



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