狼様の愛のカタチ理論
「だって…もう…無理だよ…」
私にはもう限界…なんだ。心が、もうボロボロで…
「左汰、右汰……っ」
「「……」」
「辛い…の」
「…沙優様」
「胸が痛いの!!」
胸元をギュと握り再び崩れ落ちてしまう
痛いよ、こんな痛み初めてで…辛い
「…沙優」
ソッと差し出された右汰の傘が私を雨から護ってくれて…
流れる雫は私の涙だけで、空しくも次々に地面に落ちる
「しん、信じて…たの…っ」
「「?」」
「扇李の事…信じてたの…っ」
「「……」」
「…好きに、なってた…っ…我が儘で…気分屋だけど」
だけど…
「たまに見せる優しさに、惹かれたのっ…大嫌いだった…だけど…好きになって……信じて…た…っ」
なにを言われても、好きだから…扇李を信じられた
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