狼様の愛のカタチ理論

再開の夜に






――――……



「………ん」


少し明るくなった部屋にいまだに降り続ける雨の音が響いて、私は久しぶりの眠りからゆっくりと目を覚ました


わたし…あのまま、寝ちゃったんだ…

ボーと、そんな事を考えると心なしか気持ちがいつもより、少し楽。眠れたおかげもあるけど、狼さんが話を聞いてくれたから


なんて、ほとんど私が一方的に話したんだけどね

「……はぁ…」


そう考えて起き上がり周りを見渡すと、いたはずの狼さんの姿はない


どこに行っちゃったんだろう…本当に神出鬼没なんだから


そう思いながらベッドから立ち上がると、ドアが叩く音がしてそこには左汰と右汰がいた




「…おはよう、ございます」


「…………」


軽く挨拶をする左汰に頷けば、左汰は少し頭を傾げながら私を見つめて来た


「あの…」

「?」

「もしかして、久しぶりに…眠れました?」


え?

「あ、いえ…少し顔色がいいみたい…なので」


そ、そうなのかな?そんなに顔に出てるの?


まぁ…でも、寝れたのは事実だから…


「少し…だけ…だけど、ね」


久しぶりに左汰に向かって口を開くと、彼らは目を見開く



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