狼様の愛のカタチ理論
だんだんと…時間は掛かるけど…
これが、私にとっては…一番いい手なんだ
だから…
「…お願い、扇李っ」
もう、扇李の顔をみれなくて…うつむきながらギュと布団を握り締める
「もう、扇李を好きにさせないで…っ」
押し寄せる感情に任せるように出た言葉が最後
自分を苦しめる言葉の数々に胸が痛くて
次々に流れる涙をふくと…
「…沙優…」
「……っ」
低くて、今にも消えそうな声で呼ばれ…再びそっと両手で頬を包まれて扇李の視線が絡み…
「…んっ」
唇に柔らかい感触がして、私の瞳には扇李の顔が間近に見える
え………
何が起きたなんて、すぐにわかった
わたし…扇李とキスしてる…って
・