狼様の愛のカタチ理論
―――――……
そして、その日の夜
沙優と別れた扇李はある部屋でサイと向き合いながら、何かを話し
その内容にサイは目を見開いていた
「扇李…それはどうゆう事ですか?」
「言った通りだ、二度言わないと分からないか?」
「そうゆう意味ではありません!何故、そのような事をしたのですか!」
「………」
声をあらげるサイに扇李は面倒くさそうにチッと舌打ちをする
「…そう怒るな、サイ」
「…っ」
「お前がそーゆう反応をするのはわかっていた。…言うのがおくれてすまない」
「…扇李…」
「笑えるだろう…自分でやっておきながら」
「いえ!そんなことはっ」
「…」
"ないです…"そう囁くサイは扇李から視線をそらし、チラリと再び見ると扇李は苦笑いをした
「サイ、お前が気にやむことはない」
「………」
「全部、我が悪いのだ…あいつを騙した我が悪い」
そんな切ない声は夜の闇と激しく降り続ける雨に溶けるように消えて言った…
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