狼様の愛のカタチ理論



だから、なにをしてもついボーとしてしまい


「沙優様、ボーとして大丈夫ですか?」

「…え?」


天界の図書館でカウンターに座るわたしに、左汰は首を傾げながら聞いて来た

「おい…ボーとするなよ、ここには他の神もいるんだから、扇李の花嫁としてありもしない噂したり下心で近付くヤツもいるんだ。気をはれ!気を!」


バチと私の頬を優しく叩く右汰を私は軽く睨む


「わ、わかってるよっ」

実は、今は二人と一緒に宮殿じゃなく、天界の街にある図書館に連れて来て貰ったのだ


本当は宮殿内がいいみたいだけど、あの中にいると扇李のことばかりで勉強なんて手につかなくて


我が儘を言ってここにきた…

ここに来るにあたって、ボーとしないって約束だったのに、私ってば…



無意識にボーとした頭をふり私は椅子から立ち上がる




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