狼様の愛のカタチ理論




本当に、呉羽さんが言うことが正しいのか確かめたくて…手を組むって約束したんだ


だからって、何かするとかそんな話しはしてない

嫌がらせなんてとんでもない!


だけど…

「そんなこと、言えるのか?」

「…っ」

壁に付けられていた片手を呉羽さんがキスをした首筋に持って来て撫でるよう触れてくる

「…!」

それだけなのに、身体がビクッと反応して熱く熱があがっていく


「求愛されたか…あの野郎…我の花嫁を自分の花嫁にして何が楽しい…」


きゅ、求愛?

そう言えば…呉羽さんも求愛がどうのこうの言っていた…なんなの?


「別に…求愛なんて」

されてなんかない!ただ首筋にキスされただけで…求愛なんて言われて想像するような言葉は何も言われてない


顔を反らしながら否定すると、扇李は再び鼻で笑う


「されてないだと?…こんなに匂いをつけてか?」

「…ぅ」

「アイツの先祖は蝙蝠だ…歌を歌われただろう?そしてキスをした…それがアイツの花嫁にする儀式であり求愛だ…」


「!?」


語られた言葉に私は思わず否定する台詞が浮かばない


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