狼様の愛のカタチ理論





「…どうして?扇李」

「………」

額を離して少し首を傾げると、扇李の目が切なそうに揺れる




「それは…」

「…?」

「守りたかったんだ」

「え?」

「お前が好きだからこそ、守りたくてあんな態度をとった」


な、なにそれ…言った意味がわからない


「我には、王であるが故に我を慕うものや恨む者が多い」

「…」


「天界の治安を守るために、少しの犯罪を犯しただけで重い処罰を与えた、それで我を恨む神がいる」

「…うん」

「そいつらから、お前を守りたかっただけだ」


え…扇李を恨む神様から?

でも、なんで?


「なんで、私なの?私は…その神様達と関係ないのに?それに…襲われたりなんか…」


「未来に、怪我させられたり、濡れ衣を被せられただろう」

「……あ」


そう言われれば、確かに


ん?でも、待って…


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