狼様の愛のカタチ理論
扇李に呉羽
――――――……
――――…
「……ん」
ふっと、太陽が昇る寸前に眠り次に目覚めた時はすでに朝だった。
瞼が重く、また眩しいせいか目を開けるのが嫌でうっすらと目を開け半分以上は閉じたまま窓を見ると
中途半端に開いていたカーテンから光
それを拒否するように、身体を反転させると…
「………?」
自分の体を正面から抱き込んでいる温かくて、優しい温もりに
気持ち良さを感じながら、重たい瞳を半分だけ開ける
目の前には綺麗な胸板が私の瞳にうつり、その光景に夜の事を一気に思い出してしまい
カァと顔を赤く染めると、頭からクスッと、笑う声が聞こえた
「…?」
「何を赤くしてるんだ」
「…え?」
声の主に誘われるように見上げると、扇李の黒い瞳が私をみつめその手で私の目元をツンッと軽くつついた
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