狼様の愛のカタチ理論
「……?」
え?
扇李がいなくなった事で急に寂しくなったベッド
なんで…?
「扇李…」
どこかに行くの?
そう心で思うと、名前を呼ばれた事で振り向いた扇李が私をみて苦笑いをする
「そんな顔をするな…今日は集会があるから、ゆっくりは出来ない」
「…え?集会?」
重い目を再び擦りながら、私も起き上がると
扇李は慌てて私に自分の羽織りを被せ背中を向けながらベッドに座った
「あ…ありが、とう」
そうだ。服…ほとんど来てなかったんだ…
なのに、私ってば!恥ずかしさで、身体を熱くして扇李の羽織りに腕を通すと彼が口を開く
「…そうか…沙優には我が何をしてるとかは…しないのだな」
「あ…うん」
右汰達から聞かないし、無論扇李からも聞くなんてなかったし
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