狼様の愛のカタチ理論
「まぁ、そう怒るな」
「……」
「言わなかったのは悪かった。言い訳じゃないが、そんなの気にするなんて考えてなかった」
「そりゃ…考えるよ…」
130歳だなんて…本当に人間じゃなくて神様なんだって実感するし
それに…
「私の方があっという間に歳をとって、扇李だけ若い姿なんてずるい…そんなの寂しいよ…私ばかりおばあちゃんだなんて…扇李はきっと、そんな私はいらないだろうし…私にも捨てられる覚悟が必要だよ…」
ボソリと朝に感じた不安を言うと、扇李は"はは"と身体を震わせながら笑いだす
「え?」
「なんだ、沙優。結局は我の歳じゃなく不機嫌の理由はそっちか」
「…なっ…!」
図星をつかれて、真っ赤になる顔を隠すように扇李から離れる
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