狼様の愛のカタチ理論





「わ、笑わないでよ!」


ま、まったくもう!

笑うことないじゃん!確かに年齢よりそのことの方が不機嫌の理由だけど


それを見抜かれて、恥ずかしくてたまらない


「悪い悪い。もう笑わない」


ギシッとスプリングがきしむ音を立てながら私に近づいて、道ずれにするようにベッドに倒れ込まれる



「……」


「随分と可愛らしい理由だな」


「…ぅ」

「そんなに歳をとって捨てられるのが怖いか?」


それは…もちろん…

「…怖いよ」

ただでさえ、扇李が大好きなのに、考えるだけで怖い


「そうか…」


不安な顔をする私の頬を触りその手が後頭部に移動をして、ギュと抱かれた


「どうして、人間と神様は時間が違うの?」

「さぁな…」


「同じなら、扇李と同じように歳を取れるのに…そうすれば、捨てられる不安なんか…ないのに」


時間が限られてる人間の儚さをあらためて感じしまい、扇李より確実にはやくいなくなる自分を想像したら…


悲しくて、涙を流しながら扇李の胸元に顔をうめると、彼はゆっくりと口を開く



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