狼様の愛のカタチ理論
「扇李の…ばかっ」
大嫌い!なんて叫びたいのに、自分の気持ちに嘘をつくなんて出来なくて…
バサッと布団をかぶり、扇李に背中をむけて横に丸くなる
「…沙優」
「話さないで…扇李の声なんて聞きたくない」
「…………」
「やっぱり…扇李の本心はわからない…っ」
好きって言われたから、わかった気になってた
とんだ、私の勘違いじゃん…どこまでいっても
私には扇李の本心をわかることも、扇李がそれを言うことも無理なのかもしれない…
その日、私たちは…お互いに背中を向けたまま
眠りについた――…
すれ違うような、触れることも出来ない
距離を開けて――…
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