狼様の愛のカタチ理論








―――――……



公園に近づくなり、待ちきれないかのように子供達が走りながら川に全力疾走


「みんなー脚元に気をつけてねー」


後ろ姿を見つめながら、私は荷物をおろし芝生に腰をおろしながら彼女達をみつめる


「つめたーい」


「きゃははっ」


元気だな…子供って


私もそんなには年はとってないけど、みんなと過ごしていると本当に子供ってパワーがあると思う


私も昔はあんなだったのかな…と、思うと


院長様は大変だったなって感じる



「だけど…」


んー!!


今日は気持ちいい天気だ

雲がちらちらと空にあって、冷たく涼しい風が吹いてる


なんか…眠くなってくる…


横になりながら、みんなを見ていよう


そう思い重力に引かれるように後ろに倒れた時―…



ガサッ


「…あっ」


紙袋が倒れる音と同時にコロコロと川の中や芝生の上、そして生い茂った草葉やしに転がっていく赤いリンゴ


しまった……!




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