狼様の愛のカタチ理論
嘘でもいいから、私は反対したって言って欲しかった
そうすれば、サイさんは味方になってくれたのに
「………はぁっ」
もう、戻るしかないんだ…
気は進まないし、なんで今更なの?って気持ちは強い
だけど、ここで私はだだをこねても扇李は言うことを変えない…絶対に
そう思い、私は着ていた服を脱いでサイさんが用意してくれた服に腕を通す
「………」
扇李…好きって言ってくれたのに、私を引き離す理由はなんなの?
最終的にこんな結果なら扇李の気持ちは知りたくなかった
好きだなんて、言わないで欲しかった…
「……っ」
色々な事を考えれば視界がだんだんとぼやけてきて、私は震える手を押さえながらただ、服を着替え続けた…
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