狼様の愛のカタチ理論
「ちなみに、天界と繋がる祠は全部で4つあります」
「そんなにあるんですか?」
ここだけじゃ、ないんだ…
「はい、祠についてはまず天界についてからの方が説明しやすいので、着いてから説明致します。それと、先ほども言いましたが、神についても」
そう言うと、だんだんとサイさんの顔が険しく私を見つめてくる
「本来、天界について詳しく説明してから行くのがルールなんですが…色々と急がせてしまい申し訳ありません」
「い、いえ。それはもういいですから!顔を上げて下さい」
こーゆう風に人…じゃなくて、神様に頭を下げられるのは、どうしても気がひける
「ありがとうございます。沙優様」
さ、様…
「…あの」
「はい」
「明らかに私の方が年下ですから、"様"と敬語は止めて下さい」
慣れないし、なんかくすぐったくて仕方がない
「い、いえ…沙優様にそう言われましても、扇李の花嫁にそのような事は出来ません」
そう言うと、苦笑いを浮かべサイさんは祠に向かってスッと手を伸ばした
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