狼様の愛のカタチ理論





「えーと、では沙優様」


「は、はい。」

「改めて言わせて頂きます。ようこそ、我ら神の国"天界"へ。これから天界についてご説明致しますので疑問などありましたら、何でもおっしゃってください」


サイさんの言葉に私が小さく頷くと彼はそのしなやかな手を真っ直ぐ宮殿に向けた


「まず、あの宮殿には神の王が暮らしています。あの場所で他の神達とともに天界や人間界の監視、治安を守っています」


「治安…ですか?」


「はい、神は全てが善とは限りません。本来、王達は人間界に危害を加える事を禁止していますが、それを守らない神もいます。その神達を捕らえる…そう思っていただければかまいません。あ、もちろん神同士の争いも取り締まってます」


「………」

す、凄い。天界って、そんなことしてるんだ


やはり、イメージと比べると違う。みんな和気あいあいと平和じゃないんだ…



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