狼様の愛のカタチ理論
色白で肩につかないくらいの鮮やかな赤い髪の毛に濁りの一つもなく吸い込まれそうなくらい綺麗な真っ黒な瞳
黒いテーシャツに濃い灰色のズボンを来た男性がいた
その仰向けになる姿が綺麗すぎて、この世のものじゃないみたい
「…………」
見とれるって、こーゆう事なんだろうか…
その人が放つ雰囲気に私の身体は動かない。そんな固まる私に彼は視線だけ私にぶつける
「……あ」
ドキンと胸がなる。目があっちゃったっ
「…」
な、なにか言わないと。ただの変人になっちゃう
「あ、あの、ご、ごめんなさい」
「…………」
「その、えっと…リンゴが転がっちゃって…」
探しに来ました!そう言葉を続けると、彼は怪訝そうな顔で上半身だけ起き上がり私をじっと見つめてきた
「え…?」
「お前」
「?」
「俺が、見えるのか?」
「え?」
見える?見える?何が言いたいのか意味が分からない。
頭にはてなを浮かべながら、曖昧に頷くと"あぁ"と彼は納得したように私に近付いて来てリンゴを差し出して来た
「……?」
「どおりで。嫌な懐かしい匂いがした」
「へ?」
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